ド素人がゲームを作るブログ

文系のド素人が自分の作りたいゲームを作ってみせるブログです。

しくじり先生!未経験中年によるゲーム業界転職記。

はじめに

このブログはいつかゲームを作り上げるときのために作ったブログであるが、

今回は俺が経験したゲーム業界転職活動のまとめを投稿しておきたい。

というのも、全くのゲーム業界ド素人、ゲーム業界に知り合いも居ないしコミュニティにも入っていない自分にとって、ネットの情報だけが転職活動の全てだったが、ゲーム業界についてはあまり情報が充実していないように思えたからである。

ここで自分が記録を残すことによって、他の勇者たちの糧に少しでもなってくれれば幸いである。こんな弱小ブログでは意味あるのかわからないが、一人でも悩める人に届くことを願って。

先にお断りしておくが、俺は細切れの記事が嫌いなため、どわーっと長文でまとめる。

 

 

投稿者のスペック

  • 中年
  • 文系
  • ゲーム業界全くド素人
  • ゲーム業界に知り合いも居ない
  • 企画書は書いたがゲームを完成させたことはない
  • 特に創作活動をしてきたわけではない(秘密ノートには書いていたが)
  • 学生時代はどっぷりゲームをしていたが、働いてからはライトゲーマー
  • ソシャゲがどうしても合わないのでコンソール(コンシューマ)ばかり
  • ゲームの仕様を考えるのが好きというわけでもない、だけどプランナー志望
  • これまでの社会人経験の中では高い結果を出してきた(ただしゲーム全く無関係)
  • コンソールのゲーム業界に飛び込もう!と思ったのが半年前
  • よっぽど合わない企業でなければ基本どこでもいい

…という体たらくで、今思えばどう考えたって受かるはずがない人材である。

ただし、当時の自分はそんなことは思っていなかった(痛い)。

有名な企業で成果残してきたんだから、どっかは中年でもやる気だけで拾ってくれるのではないか?そんな甘い考えからスタートした転職活動であった。

 

前職で高めの給与ももらっていたが、それほどもらえないだろうから明らかに年収ダウンになる。ただ、共働き家庭なので相手に拝み倒してなんとかこのハチャメチャな転職活動を開始したのだった。

 

転職活動の始まり

 

まずは、無謀にもゲーム系の転職支援会社に登録してみた。反応を伺うためである。

そしたら案の定、これまでの会社の経歴を買われてエージェントと面談することになった。

そこで頑固にプランナーにしか興味がない!と言い切ったため、ほぼ何も紹介されず終わる(当たり前なんだけど。エージェントの方時間とってしまってすみません)。ただ1社だけ、経歴と人物に興味を持ってくれて、通常の紹介ではなくその方個人のコネでとあるコンシューマ系中堅企業のプロデューサーとの面接を組んでくれたところがあった。

ここからはじまり、現在に至るまで約5ヶ月である。
これくらいの期間がかかってしまう場合もあることをお伝えしておきたい。

 

ダダ滑り!!!恐怖の初回面接!!!!

 

その中堅で新規IPのゲームなんかも作っている老舗メーカーのプロデューサー2名との面接は、まさに地獄であった。まず、俺が緊張して喋りすぎたらしく、から回ることこの上なく、さらに最近の写実的なゲームより昔のゲームのほうが好きといったもんだから(中年なので、昔のゲームが好きなんだ…今のもやるけど…)、「昔のゲームが好きなんだったらスペック的にソシャゲのほうが合うんじゃないですか(笑)」と言われ余計火に油を注ぎ、なんと25分位で終了。終わった。案の定不合格。だいぶ落ち込んだ。

 

 ■ここでの教訓。
 ①緊張してもしゃべりすぎない(でもしゃべれないのもNGなので良い塩梅で)
 ②相手のトーンに合わせる 
 ③相手の会社のこれまで出してきた作品のカラーや、興味がありそうなことを答える

 

自主応募の道へ

 

ここからはもちろんエージェントを通すことはできないので、自分で日本のゲーム会社一覧を引っ張ってきて一から求人を検索し、未経験でも応募できるところをエクセルにまとめた。これだけで1日くらいかかったと思う。

 

俺が調べた当時は、未経験でも応募できそうな企業はおよそ40社程度もあった。

(ただし、明確に未経験OKと書いているわけではなく、経験者募集と明確にわかるものではないと思われたところの数なので注意)

その中で、全く興味が持てなそうなところ、怪しげなところを除いて、約20社くらい応募した。

 

応募に必要だった企画書を書くのにも手間取ってしまい、ここでかなり時間を取られた(一から数種類作ったので、1週間以上かかってしまった)ので、アイデアがたくさんある人は事前にある程度まとめておくとよいと思われます。

 

ここで作った企画書を、ゲームを作ろうとしているド素人ゲーマー仲間に見せたところまぁ好評だったため、気をよくして意気揚々と応募書類を送りつけまくった日々でした。

 

■ゲーム業界の応募の傾向

 ①郵送提出がめちゃくちゃ多い

  →多分ここで本気度を試しているのと、作品をアップロードする環境が

   提供できないことに由来しているものが多いのではないかと推測。

   金がかかるので結構痛い。企画書を印刷で送れと言われたところのために、

   カラーで泣く泣く500円以上かけて印刷した思い出が懐かしい。

 ②データ提出OKな企業はレスがとても早いことが多い。

 

■応募の結果

 約20社中、サイレントお祈りが約5社ほど。面接に進めたのが6社。
 残りはすべてお祈りでした。

 先述したとおり、データ提出の企業はレスがすごく早いためすぐ結果がわかることが多いが、目安として大体1週間以内。郵送はそれにプラス約1週間といったところ。予め結果出すのに1ヶ月かかるとか明示しているところもあるので要項をチェック。

 

ゲーム業界面接あるある

  1. これまでやってきたゲーム、好きなゲームを話させて自社の既存作品をやっているか、会社のカラーと合っているか確認する

     
      →まぁ、当たり前の話なんですが。

    ここでこれまでの作品をやっていないなんて言うことは恐ろしくてできなかったので、必然的に面接に進んだ会社のゲームはプレイするようにした(出費が痛くて辛い…)。  

    これも当たり前だけど企業研究するときにその会社の代表の考えなどを理解していないと、頓珍漢な事を言ってしまうので注意(はい、俺です)

    これまでやってきたゲーム、好きなゲームが明らかにその会社のカラーと違う場合は、それなのになんで応募したのかっていうストーリーをまとめたりしておかないと呆れられる(はい、俺です)

       ■教訓   

       …正直、コンソールゲーム業界ならある程度どこでもいいと思っていたため、その会社だけに特化した面接対策を本気でしていなかった(やっていたつもりだったが、あとから振り返ってみて甘すぎたことに終わってから気づいた)。これは敗因である。志望度が高めの場合、本気を出すことをおすすめする。
      

  2. 作った企画書がその会社のテイストと違いすぎて突っ込まれる

     →なぜ応募したのかってことですね。これも何らかの言い訳が必要ですよ。(てか、よく書類通ったなと思いました)

  3. 未経験中年あるある:
      「なんでこれまでゲーム業界を受けようと思わなかったのか?」

     →これは相当ありましたね。ほぼ全社で聞かれた。おそらく、ゲーム業界に入る場合、ずーっと入りたくて新卒の頃応募して受からなくてでも諦めきれなくて応募しました、とかゲームの学校行ってて、とかゲーム自分で作ってて、みたいなのがスタンダードみたいなんですが、どれもなかったのでかなり突っ込まれました。四苦八苦。

    おそらく、よっぽど好きだったり創りたかったりというのが長年ないとゲームって作れないってお考えなんです面接官の方々は。


    おそらくそうなんだと思う。わかんないけど。

    個人的には、ある時神の啓示かなんかで急に入りたくなったとかでも
    全然いいと思うんですけどね。ちゃんと能力があれば。駄目なんですかね。

    そんな一朝一夕で身につく能力ではないんでしょうねきっとね。

  4. これまで長年別業界で働いてきた中年あるある:
     「社会人的なしゃべりに特化していてディレクターなど制作系の面接官に嫌われる」 

     →どうもチャラいと思われるのかわからないんですが、ディレクター系の面接官からはとことん嫌われました。プロデューサーもしくは管理職系の方からはご評価いただけてるっぽい?ことが多いのですが、ディレクター系がとんと駄目。面接時からそれがガンガンに伝わってくる。

     とにかく、作ることについて貪欲であったり分析できていたりというような話をしないとディレクター系の方は納得しないです。

     

      ■敗因 

      

    俺は自分に自信がないのもあり、ゲームの分析などをしっかり話せず、表面的なチャラい話ばかりになってしまったのも敗因だったかと

     

      ■余談

      

    どうもディレクター系はコミュ力あまり気にしない、プロデューサー or 管理職系はコミュ力が明らかに高いという傾向があるようなので、
    それぞれを目指す方は参考になれば。

  5. 最近のゲームや業界のトレンドや技術動向はチェックしておく

    →これも当たり前なんですけど、一応。

     ここに関して俺は比較的OKだったんですが、最新の話題のものはある程度触れておいたほうが良い。めっちゃお金かかる。最近だとVRとか。スマホゲーすごい嫌いでもスマホやってみるとか。今で言うなら例えばPUBGやっとくとか。それについて自分の考えを言えるようにしておくと良いですね。

     

  6. どういうゲームがなぜ面白いのかを分析できるようにしておく

     

    →「好きです!」「こんなふうにプレイしていました」なんてことはどうでもいいので、なぜ面白いのか論理的に語れコノヤロー。どうやったら面白くなると貴様は考えているのか分析して答えよコノヤロー。ですね。はい。大変。

    「プレイヤー」でなく「クリエイター」の募集なので、そこをポイントにして論理的に話して納得させないと駄目。死亡。

     

     

     ■これに関しては、自分でツクールとかでもいいから一作つくるだけでだいぶ話せるようになると思います。Let's Try。とにかく、ゲーム業界は「何か作ったもの」があると強い。若い頃とかに作っとくとさらに喜ばれる。

    でも今からでも遅くない、さぁ手を動かすんだ!、と何も作っていない俺が断言します。キリッ(いやでも本当に行きたい企業があるなら作るべき)

  7. 一次面接(現場)は通りやすいが最終は落ちる

     

     →なーぜーだー。どうしてなのだー。という。

    一次面接の現場担当の方では楽しい雰囲気で終わるんですがね、代表とかが出てくる面接で落とされること数回。痛い。これと言って理由がわからないが…

    1社には「本当にうちでいいのか真剣に考えて」と言われたので、それが原因やもしれず。本気度が伝わってなかったんですかねぇ…まぁ確かに、すごい行きたい会社ではなかったりして。「志望動機」を熱く語ると良いのかもしれません。その会社に向けたオリジナルの。

  8. 祈り理由は教えてくれない

    →はい、基本教えてくれません。でもすんごーーーーーい食い下がったところは教えてくれたこともあるのでどうしても聞きたい場合はがんばってお試しあれ。

     

書類が通りやすい企業の傾向

 パチンコや18禁など、アングラ系?の事業もやっている企業と、開発で名前を出せないことが多いようなデベロッパーな企業は通りやすいですやはり。そこで実務経験を積むという手もありだと思います。

 

…つ、疲れた…。もうちょっとだけ続くんじゃ。

 

印象的だった企業

 

・大手パブリッシャーたち

 →どこも応募フォームを設けており、どこも機械の自動返信がきて、どこも1週間後にきれいに定形どおりのお祈りメールが来る。ある意味面白すぎた。

 

ファルコム

 →ファルコムさんは経験を全く問わない。そのかわり、企画書は自分で作った画像でないと駄目(これが大変)。なんとか書類は通ったが、その後課題が出され、課題に対する取り組み方や熱意を見られる。そこで本気だすべき(俺は他の企業に行きたいと思ってたのであんまり出せなかった←多分敗因)。

落ちたときも、これからもファルコムを嫌わずよろしくおねがいします的な

メッセージが入っていて、手厚い会社だと思いました。英雄伝説ガンガレ。
イースやりますね。

 

フロム・ソフトウェア

 →さすが天下のフロム様。まさに死にゲーならぬ死に選考の会社であった。

 

まず筆記試験が課されるのだが、これが文系の俺にはめっちゃめちゃ苦手な

 理数的な問題で完全に死亡。そのあとの面接も非常に厳しい。圧迫面接という人もいるだろうが、とにかく質問が深いところまで突っ込まれる。相当考えて論理的に話せないと厳しい。突っ込まれまくってあまりの自分の浅さに嫌気が差し、面接の後すぐ吐いて胃潰瘍になってしまった(2018フロム夏の陣と命名)。

この面接の後、自分はクリエイターに向いていないんだと悟り、一定期間悩んで方向転換をしたきっかけになった企業。フロムすごい。怖い。

ただ、面接官の人は正しいと思うので、単純に自分の浅さが原因。

積みゲーのDARKSOULSはいつかきっとクリアしようと思う。色んな意味でも。

 

結果めいたもの

こんな俺でも、面接に進んだ6社のうち、2社内定をいただきましたです。

ありがたい…。いろいろ悩んで、ちょっと変わった毛色の会社に通常のクリエイター職とは異なる方向の職種で行くことにしました。

  ただし、給料はくっっっっっっそ下がったけどな!!

  やばい!!税金払えない!!!

 

余談

 

これまで就活の面接で困ったことがあまりなかったため、こんなにうまくいかないのかと非常にストレスが強い5ヶ月間だった。途中で会社を思い切ってやめるという決断をしたのに、書類も全然通らないし、ゲーム業界に行けないかもしれない、給料も下がりそう、また落ちた…お金もない…税金払えない…無職…どうなる…という状況で毎晩のごとく悪夢にうなされて起こされ、体を見たら布団を強く握りしめているので体中に痕がついており、さらに強く噛みしめて寝てしまうことによる顎関節症にもなるといった日々でした。おまけにフロム夏の陣で胃潰瘍にもなるし。大変な日々でした。

 

思うに、やりたいことをやるってのは相当大変なんだと。

これまでなんとなく就職してお金を目的にして生きてきたけど、本当にお金度外視でやりたい世界に飛び込むってのは、かなりのリスクが有るんだなと改めて認識した次第。

当たり前なんだけど、想像より大変だった。

自分がいかに浅薄な人間なのかというのも思い知ったし。考えがとにかく足りない。

ゲーム好きに毛が生えた程度で受けたのがそもそものしくじり。


こんだけ頑張って入社するのに、これで新しい会社で使い物にならなかったら首切られるので、ちゃんと自分の武器を作っておいたほうがいいという気持ちも強くなった。

 

長い、長い5ヶ月だった。 

 

おわりに

 

少しは役立ちましたでしょうかゲーム業界を志望する方!

そうであれば嬉しい(そもそも読まれないだろうけど)。

まとめると

 

 ・未経験の場合、これまでやってきたことで成果を上げていること!
  (そうしないとなかなか面接にも呼んでもらえない可能性あり。
   良いものを作って書類選考に通っているのなら別だろうけれど)

  とにかく、「アウトプット」(結果・成果)が大事。

 ・志望度の高い企業はしっかり研究して論理的に納得させられるように話すこと!!

で、【 タイミングが合えば 】受かる可能性はあります!!!
★タイミングは超重要で、ちょうど採用したいときに応募すると、ヘボい応募書類でも会ってくれることがあります(面接に行った会社のうち2社はそうでした)。


成功を祈る!!!!!

 

以上。

長文お付き合いに感謝しますです。